天井換気扇

新型コロナウイルスの影響冷めやらぬ、2020年11月。とうとう地元の福島県桑折町からも感染者が出てしまいました。

ここで改めて考えたいのが、住まいの換気について。換気をすることが大事だとは言われていますが、冬の時期を目前にし、外の冷たい空気を室内に入れなければいけないのか、換気扇を回しっぱなしにしておけば大丈夫なのか、判断が付かないですよね。

そこで、厚生労働省で公開している基準を基に、住宅の換気について考えてみたいと思います。

天井換気扇
天井換気扇イメージ

商業施設等では「ビル管理法」に基づく基準を適用

早速ですが、下の画像をご覧ください。厚生労働省から出されている

「換気の悪い密閉空間」を改善するための換気の方法

というチラシです。

コロナ換気基準01

厚生労働省 提供資料より

コロナ換気基準02
厚生労働省 提供資料より

1枚目の冒頭を見ると分かるように、これは商業施設など不特定多数の人が来る建物の管理者向けにつくられたものです。

住まいの換気を考えるのになぜこの資料を出したのかというと、現時点で普通の住宅におけるコロナ対策の換気基準が明確には示されていないからです。住宅の中は「家族」という特定の、それも少人数が基本だからというのがその理由なのかもしれません。

加えて2003年7月以降に建てられた住宅では、シックハウス症候群対策として建物内に換気扇を設置し「計画換気」を行っています。少なからず空気の入れ替えは行われているという訳ですね。

その詳しい内容については下記リンク先にある過去記事を読んで頂きたいのですが、この「計画換気」をまずしっかり行うことが新型コロナ対策としても有効だと言われています。

インフルや風邪には「換気」が大事! 住まいの「計画換気」について

では、厚生労働省の推奨する基準と現在の住宅におけるシックハウスの換気対策、どれだけの違いがあるのでしょうか?

商業施設等では、住宅の約5倍の換気量を推奨と大きな違いが

まず、チラシ1枚目の下の方、「①機械換気(空気調和設備、機械換気設備)による方法」をご覧ください。

「ビル管理法の考え方に基づく必要換気量(一人当たり毎時30m3)」

との記載があります。これを基に、住宅のリビングについて考えてみましょう。


12畳(約20m2)のリビングがあるとします。天井の高さが2.5mだとすると、部屋の体積は

20×2.5=50m3

シックハウス対策の換気は、室内の空気が1時間で0.5回新しくなることを想定しているので、

50×0.5=25m3

の空気が換気されることになります。

先に述べた「一人当たり毎時30m3」という数字と比較してみてください。シックハウス対策の換気では、1時間で1人分の空気を換気するのにも足りない数字だということが分かります。

ましてリビングであれば、家族4人が同時に過ごすなんてことも。その場合は

30×4=120m3

となり、シックハウス対策の換気量の約5倍弱が必要になるという結果に。これではコロナ対策としてはとてもじゃないけど足りないということになりますね。

リビング風景

また、子ども部屋についても検討してみましょう。

6畳(約10m2)の子ども部屋があるとします。天井の高さが2.5mだとすると、部屋の体積は

10×2.5=25m3

シックハウス対策の換気は、室内の空気が1時間で0.5回新しくなることを想定しているので、

25×0.5=12.5m3

の空気が換気されることになります。

1人のお子さんが部屋を使うことを考えても、コロナ対策として必要な換気量は30m3。12.5m3というシックハウス対策の換気量では、やはり足りないということになります。


いかがでしたでしょうか?

商業施設等の基準で考えると、住宅のシックハウス対策の換気扇では換気量が圧倒的に足りないという結果になりました。

では、どうしたら良いか。

正直なところ「定期的に窓を開けて換気する」というのが一番かと思います。これもまた別の過去記事で書いていますが、部屋の窓を1か所ではなく2か所、それぞれができるだけ離れた場所にある窓を開けることで、効果的な換気が可能になります。

新型コロナ対策に十分な換気を! プロが教える上手な換気の方法

新築の場合ならあらかじめ風量の大きな換気扇を付けるというのも良いですが、今暮らしている建物でコロナ対策の換気をしっかり行うためには、多少寒くても窓を開けて換気をするのがベターだと言えそうです。

これからの寒くなる時期、季節性インフルエンザや風邪などにも注意しながら、適切な換気を行っていってくださいね。


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