ここのところ、地元・福島県桑折町の空き家対策の一環として、空き家の現状調査と報告書づくりに注力していました。町の空き家の実態調査が本格的に始まってから3年目。実際に調査をしていると、いろいろ見えてくるものもあります。今回はその辺をまとめてみたいと思います。

「町なか」の空き家は対策がなくとも流動している!

継続調査していて、一番分かりやすく感じているのがこれ。商店街などが近いいわゆる「町なか」にある空き家は、自然と流動しているということです。桑折町で言えば、駅や役場のある桑折地区のことですね。

昨年空き家として挙げたところが中古住宅として販売され、新たな入居者がそれを買い求めて空き家解消に。また、親世代が使い空き家となっていた古い実家を取り壊し、子世代が新しく建て替えをして新築住宅に。そうした動きが自然と出てきているのが分かります。

これはやはり、町なかが「市街化区域」に区分されていることが大きいと言えるでしょう。田畑が多く町が広がることを抑制している「市街化調整区域」とは違い、住宅や店舗などが普通に建ち並び、新たな建物の建築も規制が厳しくないのが「市街化区域」。わざわざ空き家対策を行わなくても、不動産屋を通した通常の土地・建物の売買などで十分流通しているということです。

となると、逆に問題になってくるのが「市街化調整区域」に建っている空き家のこと。これについては、また後で詳しく書きたいと思います。

どんなに調査をしていても「漏れ」はあるということ

今回で3年目を迎えた空き家調査。初回でさまざまな伝手を使って情報を集め、その後は追跡調査と新規空き家の把握を継続して行ってきました。これだけやればそうそう漏れはないかと思っていたんですが、ちょっと甘かったかなと。

というのも、今回の調査中、たまたま通りかかったところで割と重篤な状況になっている空き家を発見。何で今まで情報が挙がって来なかったんだろう?という状態になったからです。

初回の調査では、

・町で管理している水道の閉栓データや転出状況の確認
・地域の状況をよく知っている、地元商工会所属の事業者の皆さんからの聞き取り
・最も地域に近い、町内会の会長さんから寄せられた話

など、さまざまな情報を集めて調査を行いました。

その後の継続調査では、水道の閉栓データを基に新規空き家を探していった訳ですが、それだけではちょっと足りなかったかなと。

空き家の状況把握の精度を上げるためには、町内会から定期的に空き家情報を知らせてもらうよう仕組みをつくったり、例えば高齢者のみの世帯を把握している福祉部局など役場内の他部局とも連携するなど、多方面から情報を集めていく必要性があるなと改めて感じたところです。

専門家として「市街化調整区域」の空き家解消に取り組む必要性が

そうしたことを踏まえつつ、今後はどういった取り組みを進めていけば良いか。個人的には、「市街化調整区域」の空き家を解消していく方向で動いていくべきだと感じています。

上でも述べたように、町なかの土地・建物は自然と流動しています。どうにもできず停滞してしまっているのが「市街化調整区域」にある空き家。桑折町でいえば、桑折地区以外の半田・伊達崎・睦合地区にある空き家になります。

「市街化調整区域」とは、田畑が多く存在し、新たな市街化を抑制している地域。農家の人か昔から住んでいた人じゃないと、新たに建物を建てるのは基本難しいと言える状況です。まして、賑やかな町なかから離れた場所になる「市街化調整区域」。他所から来る人なら、生活に便利な「市街化区域」の方に住みたいと思うのが自然な流れです。

このように、利活用のハードルも高い地域の空き家をどのように減らしていくか。それが、桑折町の空き家問題を解決してくキーポイントになると考えています。

これまで調査したデータを踏まえつつ、空き家問題解決に向けて設立した専門家集団「桑折まちづくりネット」で協議を重ね、少しずつでも前に進んでいければと思います。「桑折まちづくりネット」の活動については、下記リンク先の記事をご参照ください。

空き家にお困りの方はぜひ!「桑折町空家対策相談会」開催

予想以上の盛況に!福島県桑折町で空家対策セミナー・相談会開催

町の空き家対策について、今後もこのブログで取り上げていきたいと思いますので、ご興味のある方はぜひチェックしてもらえると嬉しいです。


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