先日、おの設計で設計を手掛けた住宅の建築許可申請がOKになりました。土地の大きさに余裕がある造成地での新築だったため、ある程度自由に設計をすることが可能に。設計側としては、とても仕事がしやすいものでした。
かと思うと、最近増えているのが今住んでいる古い住宅への増築。おの設計でも現在数件増築の相談にお応えしているところですが、これが設計的には割と難しいものだったりします。
では住宅の「新築」と「増築」、それぞれどんなメリット・デメリットがあるのでしょうか?
間取り・性能・設備機器---何でもできる可能性がある「新築」
建物全てを「新たに建築する」=「新築」の場合は、自分の持つ家への理想・想いを全て叶えることができる可能性があるというのが最大のメリットです。
間取りや導線にこだわり、高い耐震性や断熱性を追求し、最新の使いやすいシステムキッチンやシステムバスを設置する。「建築基準法」という建物を建てる際の基本的な法律による制限はあるものの、「理想の家」をつくることができる「新築」に憧れる人は多いかと思います。
反面デメリットとなるのは、費用が高くなるということ。単純計算で、坪単価60万円で40坪(約130平方メートル)の家を建てるとすると、60×40=2,400万円。登記などの諸費用や外構の部分も含めると、さらにプラスアルファということになります。土地から購入となると、そのハードルはさらに上がることになりますね。
長期的な資金計画と将来の生活設計を考えつつ、負担にならない範囲での家づくりが望まれるところです。
さまざまな制限がありながらも、比較的安価でできる「増築」
今ある建物の一部を「増やす建築をする」=「増築」は、新築に比べ安価でできるというのが何といっても魅力です。
「親の実家で一緒に暮らすことになったけど、今のままじゃ手狭で・・・・」
「子どもが自分の部屋が欲しいと言うので、1部屋増やしたいんだ」
といった、家族構成や生活の変化を理由に検討を始める方が多いのが「増築」。キッチンや浴室といった水廻りの工事を含めると高くなりがちですが、普通の部屋を増やすのであればそこまで高い金額にはならず、新築に比べて負担も小さくなります。
ですがデメリットとなるのが、何でもできる「新築」に比べ制約が多いということ。
「1部屋足すだけだから簡単でしょ?」
と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、これが意外に大変なんです。今建っている建物の現状を調べて、増築した後の建物が法律に合うかどうか細かなチェックを重ね、構造的にもムリが来ないように・・・・と「新築」の住宅より考えなければいけない部分が多いんです。
そして、この法的なものをクリアするために、お客様の希望に沿えない部分が出てきてしまうことも多かったりします。
大きな窓が欲しかったけれど、耐震性を上げるために小さな窓しか付けられない。
壁を壊して広い部屋にしたかったけれど、構造的な面から壁を残さなくちゃいけない。
などなど、「新築」よりはどうしても自由度が下がってしまうんですね。
ですが、そういった状況の中でもより良い提案をし、お客様の要望にお応えしていくのが私たち建築士の仕事。逆にやりがいのある部分でもあります。「増築」だとイマイチ良い家にはならないかなぁ・・・・と諦めてしまう前に、ぜひ一度ご相談いただければと思います。
メリット・デメリットを踏まえ、それぞれの状況に合った選択を
「新築」と「増築」の違い、いかがでしたでしょうか?
どちらが良い・悪いという訳ではありません。それぞれにメリット・デメリットがありますし、家づくりをしたいと思ったときのご家庭の状況もそれぞれ違います。そのときの状況に合った選択ができるよう、さまざまな情報を頭に入れた上で検討を重ねていくことが大事です。
それに加え、家づくりに関して気軽に相談できる「専門家」を見つけておくことが大きなポイントになってきます。特に「増築」に関しては、「新築」に比べ経験や技術がモノを言う部分が大きいことも。
建築士にも得意分野・不得意分野がありますので、まずは住宅を数多く手掛けている建築士を探し、HPなどで情報を見比べながら、自分に合う人を探していくのが良いかと思います。
おの設計も、「新築」「増築」問わず木造住宅を中心に設計を行ってきた建築設計事務所です。家づくり関して何か聞いてみたいことなどありましたら、相談は無料ですのでぜひお気軽にご連絡ください!
※この記事は、2010年11月に書かれた内容をリライトしたものです。
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