住宅・不動産業界の最新ニュースを伝える「新建ハウジングDIGITAL」の記事に、こんな興味深いものがありました。

新居にいらないもの1位は「子ども部屋」 専門家が回答 SUVACO調べ

「大事な子ども部屋なのに、何で!?」と思いますよね。

建築家など専門家131人を対象に行った、この住まいに関するインターネット調査の結果。記事をよく読んでみると、私としても納得できる部分が多いものだったんです。

子ども部屋イメージ

「2階の子ども部屋は使ってなくて物置状態」の既存住宅が多い現状

住宅の耐震診断などで使用中の住宅を見にいったときによく耳にするのが、

「2階は子どもたちが出ていってから使っていなくて、物置状態でね。2階まで上がるのも大変だから、掃除もほとんどしていないんだ」

という、70代くらいのご夫婦の言葉。

そう。新築する段階では子どもたちのためにそれぞれ独立した部屋をつくるものの、大学や就職などで家を離れるようになると、その部屋は空き部屋になってしまうんですよね。さらに、その家に残っているのは高齢期を迎えた親世代のみ。階段の上り下りも大変になってくるため、維持管理もままならない状態になってきます。

そうした現状を専門家が把握しているからこそ「いらないもの1位」という不名誉なトップを獲得した子ども部屋ですが、決して「子ども部屋がいらない」と言っている訳ではないんです。

「子ども部屋がいらない」のではなく、「その後」を考える必要が

記事の内容をよく読んでみると、子どもが大きくなって家を離れる時期がきたときに、空いてしまう部屋を今後どう活用していくのか、それをあらかじめ考えておく必要があるということを示唆しています。決して「子ども部屋がいらない」と言っている訳ではないんです。

この考えには、私も賛成です。

以前「リビング学習のススメ」という記事を書きましたが、お子さんが小さいうちは逆に個室をつくらず、家族みんなで過ごす時間を多く取ることが大事だと考えています。

良い子が育つ家づくりのコツ その1「リビング学習」のススメ

ですが、子どもが大きくなるにつれ「自分の部屋が欲しい!」と言ってくるのは目に見えていますよね。また、一人前の大人になるまでの通過点として「自立する心」を養うためにも、個別の子ども部屋を設けることは大事だと思っています。

とすると、子どもの居場所としては、成長とともに

家族で過ごす部屋 ⇒ 個別の子ども部屋 ⇒ 進学・就職などで家を離れる

となり、個室の子ども部屋が必要になるのは小学校高学年くらいから高校・大学くらいまでの時期ということに。その一時のためにしっかりとした個室を用意しても、その後ほとんど使われなくなるんじゃもったいないでしょ?という訳です。

専門家の側から、生活スタイルの変化をある程度見越した家づくりの提案を

特に子育て世代の方が考える家づくりでは、お子さんの環境を重視して考える場合が多く

「3人の子どものために、2階には3部屋は必ず欲しいんです」

と、親側のスペースを狭くしても子ども部屋を確保しようとするご夫婦も多いです。

また、進学・就職などで子どもが家を離れても

「お正月やお盆には家に帰ってくるから」
「小さい頃からの荷物が残っていて、そのままにしておいてあげたいから」

といったこともあるので、お子さんが家を出たからといってすぐに子ども部屋をなくすというの難しい部分もあります。

そうした想いがあることも踏まえつつ、いざというときには簡単なリフォームで新たに有効活用ができるようなつくりにしておくこと。これが大事なのかなと思います。

この辺は、プランを提案する専門家の側で意識していないとなかなか難しい部分になってきます。おの設計では、家づくりのコンセプトの1つとして

現役教育委員と考える 「良い子」が育つ家づくり

を掲げていますので、お子さんにとって良い住環境を考えてあげたいという方がいらっしゃいましたら、ぜひお気軽にご相談いただけると嬉しく思います。


おの設計イラスト

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