進まない住宅の耐震改修。その大きな理由は

1.診断を依頼する多くの人が、60代~70代のシニア世代だということ
2.多額のお金を掛けて耐震改修を行っても、住みやすさはほとんど変わらないということ

だと、これまでの経験で感じています。

床下の様子

 

まず1つ目について。

住宅の耐震診断を希望される方は、60代~70代の方がほとんどです。それはなぜか?

国や市町村から補助金が出る現行の住宅耐震診断制度は、昭和56年以前に建てられた住宅が対象になっています。これは、昭和53年に発生した宮城県沖地震を受け、昭和56年に耐震基準が大きく強化されたから。これ以前の住宅は古い耐震基準で建てられているため、地震に弱いので耐震診断を受けてくださいね、ということになっています。

昭和56年に建てた家について考えると、既に37年が経過。仮に30歳で家を建てたとしても、家主の方は30歳+37年=67歳になっているという訳です。となると、昭和56年以前に建てた住宅の家主さんは更に年配に・・・・と考えると、耐震診断希望者に60~70代の方が多いのも分かっていただけるかと思います。

そうした家主の方が、息子さん・娘さんと今でも同居していて、家もそのまま子世代に住み継いでいくというのであれば、改修に多額のお金を掛けても良いんです。

しかし実際はそうではなく、シニア世代のご夫婦のみが住んでおり、子世帯は他の場所に家を建ててしまっている状態。お金を掛けて家を直したとしても、誰も住み継いでいく人はいないという訳なんです。そんな状態じゃ、悪い診断結果が出たとしても、数百万円も掛けて耐震改修をしたいという人はまずいませんよね。

私が実際に診断をしてお話をした方でも

「その分保険にお金かげっからやんねくてもいいんだ~」

というおばあちゃんがいたり、

「子どもたちも遠くにいで、誰も介護してくれる人もいねがら、施設に入るお金を取っどがなくちゃいげねんだ」

というおじいちゃんがいたりという感じ。そんな状況のご家族に、ムリに耐震改修を迫ることはできません。

ですので、おの設計で耐震診断の報告書を説明するときには、お客様の状況を見ながら

「例えば、息子さんたちが戻ってきて一緒に住むようになったとか、水廻りが古くて使いづらいから新しいのにするとか。そんな形でリフォームをする機会があったら、耐震診断をやったことを思い出してもらって、一緒に耐震改修もできるように業者さんに話をしてみてくださいね」

と話をするようにしています。

地域によって多少違いはあるかもしれませんが、そうした現状を考えると、古い住宅の耐震改修が進まないのも致し方ない面があるのかなと感じているところです。

長くなってきたので、続きはまた別記事で!


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