新聞やネットニュースで見かけたこちらの記事。あまり大きな話題にはなっていませんが、個人的には結構大きなニュースでした。

政府、郊外の空き家解消へ法改正(一般社団法人 共同通信社)

田畑が多いいわゆる「郊外」の空き家の現状と今回の法改正の動きについて、今回の記事で触れていきたいと思います。

第三者に売買はできても、「未来」がなくなってしまう「市街化調整区域」の現状

実際ニュース記事を読んでいただくと分かりますが、今回の法改正は空き家対策の中でも「市街化調整区域」の問題を解決に導こうとしたものです。

まず「市街化調整区域」とはなんぞや? という話になるかと思いますが、詳しくはこちらの記事をご覧ください。

【建築用語解説】「市街化区域」と「市街化調整区域」の違いとは?

「市街化調整区域」は、農家の方か昔から住んでいた方じゃないと住宅を建てるのが厳しい地域。そのため空き家ができたとしても、血縁のない全くの第三者と売買をするというのが難しい状況でした。

正確に言えば、「市街化調整区域」にある空き家を他の地域に住んでいたサラリーマンの人が買って、そこで新たな生活を始めることはできます。ですが

「思ったより建物が古く使い勝手が悪いから、建て替えをしたい」
「大きくなった息子と共同で、この場所で2世帯住宅を新築したい」

といった確認申請が必要な新築・増築などを行いたいと思っても、農家でも血縁関係でもない第三者の手に渡った住宅では都市計画法上の許可が下りず、その人・その建物の使用に限定されてしまいます。

次の世代に引き継げない、新たな建物を建てることができない土地が売買に向かないということ、お分かりいただけるかと思います。

今回の法改正は「市街化調整区域」の空き家解消を狙ったもの

第三者への売買に向かないため、空き家になってもなかなか利活用が進まない「市街化調整区域」の現状。その部分を何とかして解決に導こうというのが、今回行われるであろう法改正の内容です。

ただ、説明の中に「移住者も特例で買えるようにする」という文言があったのが気になるところ。この「移住者」がどういった人を指しているのかで、法改正が有効に働くのかどうかが大きく違ってくると思います。

「移住者」というからには、県外など遠くからの移住のみを指すのか。

それとも近隣市町村からの引っ越しでも可能なのか。

さらに狭い場所---例えば同じ地域に住んでいた1家族が子どもの結婚などで別世帯となり、実家近くに住みたいからと近所の空き家を買い求める---なども可能になるのかどうか。

「移住者」を限定しない、緩やかな運用を

法改正を有効に働かせるのであれば、距離などで移住者を限定せず、緩い形での運用をお願いしたいというのが私の考えです。

「同じ地域で人が動いたところで、人口増にはつながらないんじゃ?」

という意見もあるかもしれません。ですが、地域間で人が動くことで外部に流出せず、その地域に留まってくれる。人口減にならないということは、農村地域の集落機能維持にとって大きな効果をもたらすはずです。

「市街化調整区域」の範囲が大きい福島県桑折町にとって、この法改正はどのように働くのか。今後発表されるであろう詳細を待ちたいと思います。


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