家づくりを仕事にしている者としてはなかなか衝撃的なタイトルのニュースが、業界紙「新建ハウジング」のメルマガで紹介されていました。
非持ち家居住者の7割が「マイホーム購入したいと思わない」 日本FP協会調べ
現在の住まいが持ち家ではない人のうち、約7割が今後マイホームを持つつもりはないというのです。
住まいにかかる費用、住まいのあり方が将来への不安材料に
記事を読んでみると、老後の生活設計に不安を感じている人が多いとのアンケート結果が。それにはもちろん、家を持つことによる費用の負担も大きな不安要素のひとつになっています。
実際家を新築で建てるとなると、1,000万円単位のお金がかかってきます。住宅ローンを組むことで月々決まった額の返済になるとはいえ、それだけの負担が自分たちの生活にのしかかってくるとなると、不安に感じるのも分かります。
現在の若い世代の間に「車離れ」が進んでいるのも、近い理由がありそうです。
こちらの記事を読んでみると、車を買いたくない理由は
「買わなくても生活できる」
「駐車場代など今まで以上にお金がかかる」
「自分のお金はクルマ以外に使いたい」
の3つが上位に。これをそのまま「持ち家」に当てはめても、何らおかしいところがありません。わざわざ高いお金を出して自分の家を持たなくても、生活していくことはできる。そこにお金をかけるより、他のことにお金をかけたい・将来のためにお金を取っておきたいという考えが勝っているということになります。
若い世代の本音は「マイホームを持ちたくない訳ではない」
ですがその一方で、2017年10月の記事にはこのようなものがありました。
働く若者の夢や目標「マイホーム購入」が63% 日本FP協会調べ
若い世代の人たちも、決して「持ち家」が欲しくない訳ではないんですよね。特に結婚して子どもが生まれた「子育て期」の世帯では、実際にマイホームの保有率も高くなっています。
上記記事内のアンケートで、将来叶えたい夢や目標に「マイホームの購入」と答えた人は6割で、「ゆとりのある老後の生活」と答えた人は何と9割。
できれば自分たちの「持ち家」には住みたいが、今の収入・経済状況では将来への不安が先立ち、マイホームを持つまでには至らないという現状が見えてきます。
家づくりに関わる者として、どんなことができるのか
業界の流れとして、新築より増築やリフォームといった「中古住宅」に目が向けられているのも、こうした費用の面を考慮した部分が大きいのかと思います。
数千万円かかる新築住宅までは手が出ないが、中古住宅を安く買って負担にならない程度の費用をかけてリフォームを。全国的に空き家が増えてきている現状では、新築にこだわらなければ十分選択肢に入ってくる考え方です。
家づくりを考える入口にハウスメーカーの住宅展示場が大きな存在となっていたように、今までは「住宅」=「新築」というイメージがその大部分を占めていました。ですが、今後は違ってきます。
既成概念に捉われることなく、新たな道を模索し提供していくこと。
これが今後住宅を提供していく側にも望まれる姿なのかな、と記事を読んでふと思ったのでした。一地方にある建築設計事務所が、今後生き残っていくために。さまざまなこ可能性を考えていかなくちゃなと思うところです。
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