業界ニュースをチェックしていると、今日更新された記事が目に付きました。

建築士法に基づく「IT重説」本格運用開始 実施マニュアル策定

建築業界情報サイト「新建ハウジングDIGITAL」からのニュース記事ですが、正直このタイトルを見てもピンときませんでした。

「IT重説」って? というのがまず疑問でしたが、記事を読んでみるとなるほど、自分の業務にも少なからず関わってくるものでした。

家づくりを考えている方にも影響がある部分ですので、この機会にまとめてみたいと思います。

重要事項説明イメージ

「IT重説」=ITを使って「重要事項説明」を行うこと

まず「IT重説」とは何ぞや? というところからになりますが、「IT重説」=ITを使って「重要事項説明」を行うこと を指しています。

例えば、家づくりを依頼する際に契約をしますよね。その契約を行うときに、建築士はその業務に関する大切な部分について書面でしっかりと説明をし、互いの了承を得ておく必要があります。

これを「重要事項説明」と言います。

本来であれば、打ち合わせの中で面と向かって書類を見ながら説明し、互いに押印して書類を取り交わすようになるのですが、これをITで、ZoomなどのWeb会議スタイルでやってもいいですよ、というのが今回のニュースの大枠になります。

新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、人と直接会って話すのではなく、Web会議でのやり取りが急速に普及してきました。この「IT重説」もその一環であると言えるでしょう。

説明はWeb上でも、書類自体は作成して事前に渡しておく必要が

ただ、国土交通省が今回提示したマニュアルを見てみると、

「重要事項説明の実施に先立ち、建築主に重要事項説明書を書面で事前に送付している必要があります。」

との記載が。

要するに、書類自体は今まで通り取り交わさなければいけないけど、説明はネット上で済ませてもいいですよ、といったところなんですね。

---これ、正直あまり意味はないかなと思います。少なくとも、私はやらないかなと。

これが「書面の交付はいらない」というなら分かるのですが、事前に相手に書類を渡しておく必要があるというのは、2度手間もいいところ。であれば、直接会う機会があるときに時間をつくって、直に説明をした方が全然良いと思います。

コロナ禍で「できるだけ対面を少なく」というのも分からないでもないです。ですが、家づくりという複雑な取り組みをする上で、1度も会わずに1件の家を建てるなんてできる訳がありません。

であれば、実際会えるときに確実に、重要事項説明と契約をした方が良いのではないかと。ITを使って簡略化できる部分は、もっと他にあるのではないかと感じます。

 

いかがでしたでしょうか?

コロナ禍の中で、新たな取り組みが進んでいくのはとても良いこと。ですが、それを自分でやるかやらないかは、しっかりとした見極めが必要だとも思います。

今回紹介した「IT重説」がどれほど普及するか分かりませんが、周囲の状況などもチェックしながら、今後の展開を見守っていければというところですね。

今後家づくりを考えている皆さんも、こうした制度があるということを、頭の片隅に入れておいていただければと思います。


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