この文章を書いている2020年4月20日、新型コロナウイルスの影響が猛威を奮っている中、早朝に緊急地震速報が鳴り目を覚ますことになりました。一瞬どうなることかと思いましたが、震源地が宮城県沖で最大震度4にとどまり、ほっと胸を撫でおろしたところです。
ですが、です。
新型コロナウイルスの感染拡大防止に全世界が懸命に取り組んでいる今、もし東日本大震災クラスの大地震が起こったら。インフラが破壊され、大多数の人が避難所で長い時間を過ごすことになったら---。
あなたはそのとき、どうしますか?
建物は大丈夫でも、「電気がない不安」から避難所の利用へ
身近な地元を例に考えてみます。
おの設計のある福島県桑折町では、2011年には東日本大震災、そして直近では2019年秋の令和元年東日本台風(台風19号)時に、町の施設を開放して避難所が設置。(※それ以外にも大雨・台風のときなどに避難所が設置されたこともありましたが、大きな被害には至らず)
特に東日本大震災のときには、電気・水道が止まってしまったこともあり、数多くの町民が避難所を利用することになりました。地元消防団に所属している私は、避難する側ではなく避難所の運営を手伝う側として参加。慌ただしく動いている現場を目の当たりにしてきました。
特に東日本大震災のときを思い返すと、桑折町内で倒壊するほどの大きな被害を受けた住宅は実は少なく、地盤が弱かった一部の地区に限られていました。にも関わらず、開設された避難所には溢れんばかりの人が。
そこで話を聞いてみると
「電気がなく不安だから、避難所の方が安心だと思って来た」
という声が多く聞かれたのを覚えています。そのため、日中は家の片づけに行くため避難所に空きができ、夜になると電気がある避難所に戻ってくるという方も。確かに震度5クラスの余震が続く中で電気・水道が動かず、不安しかない状態ではありましたので、その気持ちはよく分かります。
ですが、新型コロナウイルスの影響が大きい今、もし大地震が起こったら。電気や水道が止まり、余震が続くような状態になったら。
あなたは、感染リスクの高い避難所に足を運びますか---?
インフラ復旧まで、避難所に行かなくても生活できる準備を
新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐために注意しなければならないのが、3つの密(密閉・密集・密接)。災害時の避難所は、間違いなくこれに該当するようになります。
震災時にも、避難所での風邪やインフルエンザ・その他感染症などの感染リスクが話題になることもありました。そこに今回は、感染力の高い新型コロナウイルスが加わるということ。
治療のための薬やワクチンができていない現状、多くの人が集まる避難所でもし爆発的な集団感染が起こってしまったら---。恐らくその町は、地域は壊滅に近い状態になってしまってもおかしくありません。
そうならないためには、やはり「避難所に行かなくても大丈夫」な準備をしておくしかないでしょう。
震災後、次の災害に備えさまざまな防災グッズを揃えた方も多いかと思います。消費期限の長い食料品、懐中電灯やモバイルバッテリー、準備の良い方は簡易トイレや段ボールベッドといったものまで。
そうした防災グッズ、最近見直しはしたでしょうか? 食料品の消費期限は切れていませんか? バッテリーの残量は少なくなっていませんか?
こんなときだからこそもう1度、災害への準備・対策を家族でぜひ話し合ってみてください。そして、足りないものがあったら「買い占め」にならない程度に買い足しておくことをお勧めします。
それにしても、2020年の新年を迎えた段階で、世界が春にこのような状況になっているとは誰も予想していなかったと思います。
「まさか、こんなことが起こるとは・・・・」
という思ってもみない出来事が起こる可能性は、いつどこにでもあるということ。これからの地震・災害も例外ではありません。不測の事態が起きてもある程度対応していけるように家族で話をして、いざというときの準備をしっかりと進めておきましょう。
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