2021年2月1日、福島県が主催する「福島県空家等対策連絡調整会議」に参加してきました。

というのも、空き家対策に取り組む専門家集団「桑折まちづくりネット」に、民間団体の活動事例として発表をしてほしいという依頼があったため。

大変光栄なことです。

空家対策会議資料

県内各自治体の空き家担当者が参加。市町村の事例発表も

この会議には、県内各自治体の空き家担当者や、宅地建物取引士・土地家屋調査士といった空き家に関係してくる各種業界団体の関係者が参加。

その中で、市町村側からも複数、民間団体からは「桑折まちづくりネット」を含め2団体が事例発表を行いました。

「桑折まちづくりネット」からは、庶務である私と顧問をお願いしている弁護士さんが発表者として登壇。「桑折まちづくりネットのこれまでの取り組みと現在の課題について」ということで、15分程度お話させていただきました。

空家対策会議資料表紙

まず私たちの団体について、司法書士や一級建築士など、各種専門家が集まった非常に実務に長けた団体であるということ。地元・福島県桑折町を中心に、空き家調査や相談会などを行ってきた実績について説明をしました。

特に、桑折町において常設の「空き家相談所」ができたことは、国土交通省の「空き家対策の担い手強化・連携モデル事業」の採択を受け活動してきた大きな成果であると言えます。

現在感じている大事なポイントを、2つに絞って提示

空家対策会議資料2

そのプレゼン資料のうちの1枚がこちら。活動の中で感じた大事なことを、2つにまとめてみました。

まず第一に、

「空き家は、何かしら理由があるからこそ空き家になっている」

ということ。

本来空き家は、不採算なものですよね。金銭面だけを考えれば、売ったり貸したりした方が間違いなく負担にならないですよね。

なのにそれをしないというのは、例えば相続が上手くいっていないという人間関係の面だったり、長年暮らした思い入れのある実家を手放せないといった気持ちの面だったり、普段は遠方にいるがお盆と正月には戻って来るから・・・・といった使い方になっていたり。

建物の良し悪しといったハード的なものではなく、所有者側に何かしらのソフト的な要因があるからこそ、空き家のままになっていることが多いのが実情です。

そこを理解せず

「空き家だから安く借りられるはす」
「処分に困っているはずだから、声をかければすぐに借りられる」

と考えている方は、意外に多いんじゃないかと思います。

空き家の解消を促すには、まずソフト的な要因を明確にし、それを解きほぐしていかなければいけないということになります。

 

そしてもう1つは

「桑折町では、市街化調整区域の空き家解消を図らなければ問題解決はできない」

ということ。

これは、毎年空き家調査を継続して行ってきた結果、空き家の増減の傾向が掴めてきたという点から分かったことです。

桑折町では、毎年空き家が「微増」している状態です。

それを地域別で見てみると、いわゆる「町場」である「市街化区域」では、空き家になる物件もあるが、解消されているものも多い状態。要するに、中古物件が出てきても自然に流通し、空き家が固定化しない状況になっているということになります。

ただ逆に、いわゆる「農村部」である「市街化調整区域」では、1度空き家になってしまうとそれが固定化してしまい、時間の経過とともに建物の状態が悪くなっていくという悪循環に陥ってしまいます。

その状況を考えると、桑折町では「市街化調整区域」の空き家をどうにかしなければ、空き家の数は減っていかないということになります。

 

いかがでしたでしょうか?

これらの問題を解決していくためには、ある程度の時間が必要になるのは間違いありません。私たち「桑折まちづくりネット」では、解決に向けさまざまな検討を行っており、この日の発表でも一部お話をさせて頂きました。

既に動き出しているものもあり、まだまだ案に過ぎないものもあり、という中途半端な状態なのでお話するのはまた別の機会にさせていただきますが、まずは地道に活動を継続させることが一番。諦めずにコツコツと取り組んでいきたいと思います。

何かあれば今後もこのブログでお知らせしていきますので、引き続きよろしくお願いいたします。


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