1.特別な対策をしなくても、売れる空き家は売れるということ

2.管理されずに傷んでいる空き家は、1年足らずであっという間に酷い状態になってしまうということ

昨日、空き家を見にいきました。というのも、昨年11月頃に調査した空き家が現在どんな状態になっているのか。また、空き家状態が解消されたところがあるのか確認をするためだったんです。

そこで分かったのが、上記の2点でした。

空き家イメージ
1.特別な対策をしなくても、売れる空き家は売れるということ

調べてみて思ったのは、中古住宅として再活用されたいたり、古い建物を壊して新しい建物が建っていたり、はたまた除却が済んで更地になっていたり。それぞれ違いはあるにせよ、「空き家」状態が解消されているところが意外に多いということです。

ですがそれは、「市街化区域」という店舗や住宅がたくさん建ち並んでいるいわゆる「町場」に限ってのこと。「市街化調整区域」という田んぼや畑が多い「在(在郷・田舎)」の方については、1年前と変わらず手つかずになっているところが多いのが特徴的でした。

この結果をみると、それほど「空き家対策」を講じなくても、「市街化区域」内であれば自然に流通に乗っていく流れがあるということが分かります。

逆に「市街化調整区域」の方は問題で、基本農家の人だったり昔から住んでいる人以外は建物を建てるのが難しい地域なこともあり、一度空き家になってしまえばそれを解消するのは非常に難しいという側面が浮き彫りになっています。

2.管理されずに傷んでいる空き家は、1年足らずであっという間に酷い状態になってしまうということ

そしてこちらは更に驚きだったんですが、前回空き家を確認してから厳密には1年経過していないにも関わらず、傷み方が激しい物件も多いということでした。

「町場」にあり人目につきやすい家はそうでもなかったんですが、「在」の方にある人目に付きにくい山に近い場所にあるような家になると、自然の力に負けて家自体が雑草や木々に覆われてしまっている状態になっていました。

庭が背の高い草だらけになり家に近づけないようなところもあり、人気(ひとけ)がない家の荒み方が早くなるのも頷ける状態を目の当たりにしました。

また、前回見たときに「屋根がちょっと下がってるな」「外壁に大きなひびがあるな」など傷みがあった建物に関しては、その傷み方が激しさを増し、壁が落ちてしまっていたり半ば倒壊しかかっているような状態の空き家も存在していました。

傷みが激しい建物は、近隣には特に他の建物が建っていない場所にあることが多いため、早急な対応が必要かというと微妙なところではありますが、「空き家対策」に取り組んでいく上では外せない、難しい問題の1つではあるといえます。

 

今回「空き家」再訪をしてみて、当初考えていた以上に良い方にも悪い方にも動きがあるということが分かりました。この傾向は何も桑折町に限ったものではなく、近隣の市町村や同じような環境にある他地域の市町村でも同様の状況であると考えられます。

現在国を始めとする行政側でも「空き家」に対する様々な策が講じられていますが、実効性のある対策を早急に実施していかないと、今後ますます状態は悪化していき、まさに「限界集落」が増えていくことになるでしょう。

そしてこれは、建築や不動産関係者だけの問題ではありません。その町に住む皆さんの、地域の問題でもあります。ぜひ「空き家」問題に目を向けてもらい、自分の住むふるさとが「限界集落」になってしまわないよう、様々な働きかけをしていってほしいなと思います。


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