先日、木造住宅の耐震改修の補助申請を行ってきました。それも、地元桑折町で2件。近年、住宅の耐震診断・改修には自治体から補助金が出ており、それに対応した形です。
ただし、耐震改修の補助を受けるためには事前に耐震診断を済ませておく必要があり、今回申請をした2件も過去におの設計で耐震診断をしたところでした。それも、どちらも直近ではなくしばらく前に調査をしたところ。診断をした当時はさまざまな事情で改修にまでは至らなかったものの、1月の能登半島地震の報道を目の当たりにし意識が変わったようです。
現在耐震診断を行うと、耐震改修をする際の概算見積もりまでお出しするようになるのですが、その金額は500万を超える額になることもしばしば。「耐震改修をした方が良い」とは分かっていても簡単に出せる金額でもないため、診断から改修に進む方は少ないのが現状です。
また耐震診断を行うお宅が、高齢のご夫婦や高齢の方おひとりだけで暮らしている場合が多いということも、耐震改修に至らない原因の1つになっていると言えます。これは、大人になり別に所帯を持った子どもたちがそれぞれ家を建て、古い実家には戻らない形になっているため。今後家を引き継ぐ子どもたちがいるのであれば改修する可能性もありますが、自分たちの代で終わりなのにそこにお金をかけたくないというのもやむを得ないところです。
とはいえ、全国各地で地震を始めとした自然災害が多くなっている昨今、できる限りの対策をしておくことは命を守る上で大事なポイントとなってきます。ご自身はもちろん、一緒に住む家族や離れた実家にいる親御さんの安心・安全を確保できるよう、住まいの耐震診断・耐震改修のご検討をぜひお勧めします。