『家づくりの依頼先、どこにする?』の4回目は、「じゃ、結局どこに依頼すれば良いの?」という話です。

これまでの3回で、主要な依頼先となる

(1)ハウスメーカー
(2)地場工務店・大工
(3)設計事務所

についてそれぞれの特徴をお話してきましたが、どの依頼先にもそれぞれ一長一短があるという
ことが分かって頂けたのではないかと思います。素晴らしい広告を出しているハウスメーカーだって万能ではありませんし、だからといって設計事務所が完璧という訳でもありません。

「じゃ、結局どこに依頼すれば良いの?」

という話になるかと思いますが、実はこれも正解がある訳ではないんです。

サイトのトップページに『家づくりに「正解」はない』と書いていますが、同じように『依頼先にも「正解」はない』ということ。それは、その建て主さんの性格や家づくりに対する考え方によって、ベストな依頼先が変わってきてしまうからです。

では、主要3か所の依頼先はどんな人に向いているか、その辺をもうちょっと詳しく書いてみましょう。

(1)ハウスメーカー

・ネームバリューやブランドに安心感を感じる方
名前の知らない工務店や設計事務所に頼むのは何だか不安で・・・・という方もいらっしゃいます。
そういった方は、大手のハウスメーカーに頼むことで得られる安心感は大きいと思います。
・メーカー独自の構法や仕上げが気に入っている方
ハウスメーカーでは単なる木造・軽量鉄骨造といった形ではなく、耐震性の向上などを目的とした独自の構法を開発していることがあります。そういった「メーカーオリジナル」のものに
興味がある方は、そのハウスメーカーに依頼するのが一番でしょう。
・いろいろな手続きが面倒だと感じる方
ハウスメーカーの利点の1つが、担当営業さんが家づくりの最初から最後までトータルにサポートしてくれること。家づくりに関わってくる諸手続について調べたり自分で行動するのが面倒・時間がないという方は、ハウスメーカーへ依頼した方が良いかもしれません。

ただ、ハウスメーカーへ依頼する方に気をつけて頂きたいのが、『担当営業が良い人だったから決めた』という考え方です。

ハウスメーカーでの家づくりにおいて、ほぼ全ての窓口になるであろう担当営業さんの人柄というのは、確かに大事です。しかし、建てた後のことを考えてみてください。数年経って、ちょっと直したい・見てもらいたいところが出てきた。家族が増えて増築したくなった。

そんなとき、あたなが頼りにした営業さんが同じ地域に担当としている可能性はあまりないでしょう。補修やメンテナンスに関してはアフターサービスの部署が担当となり、再びイチからの関係構築を行わなければいけなくなってきます。

家づくりは、建ててしまって終わりではありません。

「親と同居することになった」
「娘が嫁いでいった」
「和室を洋室にリフォームしたい」
「設備機器の調子が何だか・・・・・・」

あなたと家族の、生活の変化に対応しながら、これから何十年も住み継いでいく、大切な財産でもあります。『建てるとき』ももちろん大事ですが、『建てたあと』のことも頭の片隅で考慮にいれておくこと。

これが後々、住まいのメンテナンスをする時期になったときに活きてくることになります。


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